人獣共通感染症委員会
佐藤 克、 杉山和寿
はじめに
小樽市は狂犬病予防のためのサーベイランス指定地区である。今回小樽市保健所の協力により、港湾パトロールに同行する機会を得たので報告する。
小樽市の概要
小樽市は北海道の道央、札幌市の北西35kmに位置する人口15万人の海港都市である。平地は狭く、海からわずか2kmまで山地が迫っている。小樽港の有する埠頭は港町埠頭(第1号)、第2号埠頭、第3号埠頭、中央埠頭、色内埠頭の5つであり、港町埠頭が最も大きい。小樽市における平成14年度の犬の累計登録数は5,584頭で注射頭数は4,921頭であり、狂犬病予防注射接種率は88.1%となる。また、小樽港地区における抑留頭数は59頭である。
小樽市に来航する外国船舶
北海道を所管する第一管区海上保安本部によると平成12年度における北海道に入港する外国船舶の総数は12,518隻で、稚内港が3,752隻と最も多く、根室花咲港が1,648隻と続く。小樽港は3番目に多く1,570隻であり、この3港で北海道に入港する外国船の55%を占める。小樽港に入港する外国船のうちロシア船籍が1,284隻と全体の81.8%を占めている。また、来航するロシア船籍の船はほとんどが小型の漁船や貨物船であり、板を桟橋に渡す形で停泊している。このため犬の出入りは自由である。(図1.2) |